今回は、「フォワードスクラッチ(FORWARD SCRATCH)」のやり方と練習課題を紹介したいと思います。
フォワードスクラッチは、レコードをリリースするのと同時に横フェーダーを開くスクラッチです。両手を動かすタイミングや、レコードのリリース方法に、最初苦戦するかと思います。
フォワードスクラッチのやり方と練習課題をぜひチェックしてみてください!
目次
フォワードスクラッチ(FORWARD SCRATCH)とは?
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フォワードスクラッチは、「レコードが前に進む時の音だけを出し、レコードを戻す時は横フェーダーを切り、音が出ないようにするスクラッチ」です。
スクラッチ音源の音の出だしからキレイに音が出るように「両手を動かすタイミングが重要」だったり、レコードがスムーズに回り始めるように「レコードのリリース方法が重要」だったりと、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
フォワードスクラッチを使うと、MIX時に声ネタを入れたりできるようになりますので、キレイに音が出せるように練習しましょう!
※フェーダーなどの機材の各部名称を確認したい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
【入門編】DJ機材の各部名称を確認しよう
フォワードスクラッチ(FORWARD SCRATCH)のスクラッチ楽譜
レコードが前に進む時だけ音が出ていることが表現されています。音を出す前とレコードを戻している時は、横フェーダを切って音が出ないようにしているので、「黒丸点」がつけられています。
※スクラッチ楽譜がまだ見慣れてない方は、以下の記事を確認してみてください!
【入門編】スクラッチ楽譜の見方を理解しよう
フォワードスクラッチ(FORWARD SCRATCH)のやり方
Step1.スクラッチ音源の頭出しをする
スクラッチ音源の頭出しは、どのスクラッチでも重要ですね!
スクラッチ音源の頭出しをして、「レコードの印」と「スクラッチ音源の音の出だし」を合わせましょう。
※「スクラッチ音源の頭出し」に慣れてない方は、以下の記事を確認しましょう!
【入門編】スクラッチ音源の頭出しをしてみよう
Step2.レコードのリリースと同時に、横フェーダーをオープンする
フォワードスクラッチの重要なStepです。
1回だけやる分には、さほど難しくはないと思いますが、気にしてほしいポイントが2つあります。
ポイントその1
1つめは、「レコードをリリースするタイミングと、横フェーダーをオープンするタイミングがズレないようにする」という点です。
横フェーダーをオープンするのが早いと、「スクラッチ音源の音の出だしより前にある音が出てしまう」という問題があります。短い音源でスクラッチする時は影響ないですが、MIXで「声ネタからキレイに入れたい」時などに、声ネタより前の音が入ってしまうミスが発生してしまいます。
また、横フェーダーをオープンするのが遅いと、「スクラッチ音源がキレイに頭出しポイントから出ない(途中から聞こえる)」というミスになってしまいます。
練習の際は、「レコードをリリースするタイミングと、横フェーダーをオープンするタイミングがズレないか」を、確認しましょう。
ポイントその2
2つめのポイントは、「レコードをリリースする時に、レコードが回転速度に合うように、軽く(優しく)前に送ってあげる」という点です。
レコードを押さえている状態で、単純にパッと話すと、レコードの回転速度が上がるまでに時間がかかり、スクラッチ音源が「モワ〜ン」と、もたついたスタートになってしまう問題があります。
これを解決するために、レコードをリリースする際は、軽く(優しく)前に送ってあげて、レコードの定常回転スピードまですぐにいけるようにしましょう。
非常に細かい話なので難しいかと思いますが、上記動画を今一度チェックして、前に送ってる感覚を確認してみてください。
Step3.レコードを戻し始める前に、横フェーダーをクローズする
Step2でスクラッチ音を出したら、次はレコードを戻します。フォワードスクラッチは、「レコードが前に進む時だけの音を出すスクラッチ」なので、レコードを戻す時は、横フェーダーをクローズします。
このときに注意したい点としては、「レコードを戻し始める前に、横フェーダーをクローズする」ということです。
横フェーダーをクローズする前にレコードを戻し始めてしまうと、「戻しの音が出てしまう」からです。もし、戻しの音が出てしまうようでしたら、横フェーダーをクローズするタイミングをちょっと早めてみてください。
上記動画をチェックして、レコードを戻し始めるちょっと前に、横フェーダーがクローズされていることを確認してみてください。ほんの少し前にフェーダーが切り終わってるのが確認できると思います。
Step4.レコードを「リリース、戻す」を繰り返す(Step2とStep3の繰り返し)
Step2でキレイに音の出だしから音が出るように、Step3で戻しの音が出ないように注意しながら、Step2とStep3を繰り返しましょう。
BPM(テンポ)を早くしていくと、だんだんと難易度が上がっていきます。
まずは遅いBPMから始めていき、10回連続でキレイに音がでるようになったら、ちょっとBPMを早めてみましょう。
フォワードスクラッチのポイントをこちらです。
- スクラッチ前に、スクラッチ音源の頭出しをする。
- レコードをリリースするタイミングと、横フェーダーをオープンするタイミングがズレないようにする。
- レコードをリリースする時に、レコードが回転速度に合うように、軽く(優しく)前に送ってあげる。
- レコードを戻し始める”前”に、横フェーダーをクローズする
フォワードスクラッチ(FORWARD SCRATCH)の練習課題
フォワードスクラッチのやり方がつかめた方は、上記の動画と同じですが、この動画に合わせて、実際にスクラッチしてみましょう!
この動画のスクラッチに慣れてきたら、テンポが早いビート音などにトライしてみてください。
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まとめ
フォワードスクラッチのやり方はマスターできましたでしょうか?
簡単なように見えますが、「両手を動かすタイミング」や「リリースの優しさ」を気にしないとキレイな音が出ないですよね。
MIXでも使えるスクラッチですので、納得がいく音が出るまで、日々特訓してみてください!